弊事務所ではエコアクション21のシステムを活用した環境マネジメントシステム(EMS)の導入をご支援しています。「これからは環境にも積極的に取り組みたい」、「環境マネジメントシステムについて詳しく知りたい」、「導入を検討しているけど何をして良いかわからない」といった場合はぜひご相談ください。
環境マネジメントシステムとは?
環境省のホームページに環境マネジメントシステムとはどのようなものなのか次のように記載されています。
組織や事業者が、その運営や経営の中で自主的に環境保全に関する取組を進めるにあたり、環境に関する方針や目標を自ら設定し、これらの達成に向けて取り組んでいくことを「環境管理」又は「環境マネジメント」といい、このための組織や事業者の体制・手続き等の仕組みを「環境マネジメントシステム」(EMS – Environmental Management System)といいます。
https://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-1.html
環境に対する意識は近年ますます高まっています。環境に関する目標を設定し、目標達成に向けて積極的に取り組むことにより、事業活動を環境にやさしいものに変えていくことができます。そのための体制や取組事項等を仕組化し、PDCAを回しながら目標達成を目指す仕組みを環境マネジメントシステムといいます。
環境マネジメントシステムの導入により、まず従業員の満足度を高めることができます。取り組みをアピールすることにより、環境に対し積極的に取り組む企業として評価が高まり、ブランド力の向上が図れます。
また、環境に対する取り組みを主な目的としていますが、マネジメントシステムであることから、経営全般にその仕組みを活用し、マネジメントを強化できます。
環境マネジメントシステムの代表的なものとして次のものがあります。
- エコアクション21(エコアクション21中央事務局)
- ISO14001(公益財団法人日本適合性認定協会)
- エコステージ(一般社団法人 エコステージ協会)
エコアクション21とは?
エコアクション21は環境省が策定した日本独自の環境マネジメントシステム(EMS)です。環境省が策定した企画ということで、国際規格であるISO14001や他のEMSと異なっています。
エコアクション21のマネジメントシステムを導入することによって、①中小の事業者でも容易に「環境経営」の仕組みを構築・運用できる、②二酸化炭素の排出量など環境に負荷を与える項目を把握、管理し、CO2ゼロを目指す、③環境法令順守等のコンプライアンス管理の徹底を図れるなどの理由で、エコアクション21が選ばれています。
エコアクション21のホームページに明記されている特徴は4つです。
特徴① 中小企業でも容易に取り組める環境経営システム
エコアクション21は、事業者の環境への取り組みを促進し、取り組みを効果的・効率的に実施するための規格を規定しています。国際規格であるISO14001の規格を参考に策定されていますが、中小事業者にとっても取り組みやすい環境経営システムとなっています。
この環境マネジメントシステムを構築、運用、維持することにより、環境への取り組みを推進するだけでなく、経費の削減や生産性・歩留まりの向上等、経営面でも効果を見込むことができます。
特徴② 必要な取り組みを規定
環境マネジメントシステムを構築、運用、維持していくなかで環境への取り組みを十分にするために、エコアクション21では、必ず把握すべき環境負荷の項目を規定しています。
- 二酸化炭素排出量
- 廃棄物排出量
- 水使用量
さらに、必ず取り組む行動として、省エネルギー、廃棄物の削減・リサイクル、節水、自らが生産・販売・提供する製品の環境性能の向上及びサービスの改善などを規定しています。
これらの環境への取り組みは、環境マネジメントを実施するにあたっての必須の要件となっています。
特徴③ 環境コミュニケーションの実施
エコアクション21では、環境経営レポートの作成と公表を必須の要件として規定しています。事業者が環境への取り組みを公表する(環境コミュニケーション)ことは、環境への取り組みを推進するとともに、社会からの信頼獲得につながります。
エコアクション21の環境経営レポートは、自社のホームページ上で公開するとともに、エコアクション21のホームページでも公表されます。
特徴④ 事業者の自主的・積極的な取り組みを第三者が評価
エコアクション21は、ガイドラインで規定している環境マネジメントシステム及び環境経営レポートの要求事項を満たす事業者に対し、第三者が一定の評価を与える制度です。
認証・登録を受けるには、事業者は「全組織・全活動(事業活動及び製品・サービス)を対象にエコアクション21に取り組む」ことが必要です。
エコアクション21を取得するメリット
エコアクション21の認証を取得、運用、維持していくには書類を作成したり、継続的に記録をとったり、報告書にまとめたりと負担がかかります。一方、取得するメリットとしてエコアクション21のホームページには次のメリットが挙げられています。
メリット① 総合的な環境対応が可能
エコアクション21は「環境経営システム」、「環境への取り組み」、「環境コミュニケーション」の三要素がひとつに統合されています。ガイドラインに沿って取り組みを行うことにより、環境への取り組みを総合的に進めることができます。
メリット② 経営面での効果
エコアクション21は、環境経営システムの仕組みを作り、継続的に改善していく取り組みです。この取り組みにより効率的に事業活動を行うことで、環境面のみならず、経費の削減や生産性・歩留まりの向上、目標管理の徹底等の経営面での効果も向上できます。
メリット③ 取引への対応/ビジネスチャンスの拡大
環境への取り組みや環境経営システムの構築を取引条件の一つとする会社が増えています。エコアクション21の認証・取得をすることにより、これらの動きに対応できます。また、認証・登録にあたり自治体の補助や入札参加資格審査で加点を受けることができる場合があります。
メリット④ 金融機関によるエコアクション21の関連融資
多くの金融機関がエコアクション21の認証・登録事業者への低利融資制度を実施しています。
メリット⑤ 社会からの信頼獲得
環境省のガイドラインに基づき、第三者機関の認証を受けることで、社会的な信頼を得ることができます。また、環境経営レポートを作成し、外部に公表することにより、取引先や消費者等からの信頼性が向上します。信頼性の向上は営業面でプラスの効果をもたらします。また、従業員の満足度向上や採用面でも良い影響が期待できます。
メリット⑥ ロゴマークの使用
自社のパンフレット、カタログ、名刺、封筒、車両、会社看板、ホームページなどにエコアクション21のロゴマークを表示することができます。エコアクション21の認証・取得企業であることを効果的にアピールでき、ブランディングに役立ちます。
エコアクション21の認証・取得
エコアクション21の認証取得方法は以下の記事で解説しています。
弊事務所ではエコアクション21の仕組みを導入するところから認証取得までをサポートしています。「エコアクション21の仕組みにより環境問題に取り組みたい」、「エコアクション21の仕組みを使って経営目標の設定から目標達成までをPDCAで回して経営改善につなげたい」などといったご意向をお持ちであればぜひ弊事務所にご相談ください。